ⅠからⅡの第1転回形の連結で、連続5度・8度を回避する、和声のコツ
和声課題を実施するとき、Ⅰの基本形から、Ⅱの第1転回形に連結するときに、
バスとテノールで、連続8度が生じるときはありますか。
それを解消しようとして、Ⅱの第1転回形のオクターブ配分にして、
回避しても、連続5度が生じてしまいます。
このようなとき、Ⅰの基本形の第3音を重ねることで回避できます。
標準配置ではなくなりますが、この方法は覚えておきましょう。
また、Ⅱの第1転回形において、開離配分にすることもできますし、
(内声オクターブ)
配分を変えることもできます。
第1転回形において、第3音を重ねて、内声を穏やかにするコツ
第1転回形で、このような局面に出会ったことがありますか。
Ⅴ7の第3転回形から、Ⅰの第1転回形に連結するときに、
アルトを4度上げたが、その後の、和音の連結において、
ソプラノがアルトの音域を飛び越さなくてはならない場合です。
このようなときは、Ⅴ7の第5音を4度跳躍させるのではなく、
2度順次進行させて、第3音を重ねます。
そうすると、その次の和音の連結も穏やかになります。
このように、ソプラノを変えることもできます。
第1転回形 避けるべき開離配分
和声ー理論と実習ーにおいては、第1転回形の開離配分に注意が必要です。
ソプラノが第5音、内声が根音のオクターブの配分は使いません。
一方、ソプラノが根音、内声が第5音のオクターブ配分はよく用いられます。
テキストによって、避けるべき進行、配置、配分、連結が変わってきます。
I2→Ⅴ7の連結方法は、複数あります
Ⅰの第2転回形→Ⅴ7の連結方法を、いくつか、ご紹介します。密集配分では、2つあり、第5音を省く連結と省かない連結です。開離配分では、第5音を省く連結です。これら以外にもありますが、この3つの連結方法をまずは身につけておきましょう。
和声課題を覚える
和声課題の実施が、添削を受けて直すなどして、
完璧になったら、鍵盤で弾いたり、
コンピュータで再生させるなどして、
指の感覚、響きまで、まるごと覚えてしまいます。
そうしているうちに、はじめてみる課題に対して、
迷わずに、ソプラノが作れるようになっていきます。
一つの課題に対して、実施を複数つくる
和声の思考力をつける
最初の和音のソプラノを、根音ではじめたらこうなる・・・、第3音ではじめたら、
Ⅵの後の配分・ソプラノをどうするか・・・。